なぜZaurusなの?

2001/01/07
■ なんでZaurusなのか、よく聞かれます
最近、こんなサイトを立ち上げたせいで、さらにそう言われることが多くなっています。前から、このネタで一本書いてみようとは思っていたのですが、なかなかまとまらず、今回一気に書き上げるべく、新規に文章を起こしてみました。自分のZaurus歴といった内容になると思いますが、ちょっとおつきあいくださいマセ。
■ 書き文字
上のセクション、「Zaurus」って書いています。このサイト全般見てもらえれば、わかるかもしれませんが、自分は「ザウルス」という語感が好きではありません。「Zaurus」もしくは、「ざうるす」でしょうか。いや、細かいことなんですけどね(^^;。なんかこういったこだわりって、たまーにあったりするでしょ? 理由ですが、これも、このサイトのタイトル、はじめたきっかけ、そして、Zaurusを購入したのと、まったく同じ理由です。そう、ただなんとなく。
■ でも、下調べ好きなんだよな〜
もともとシステム手帳派でした。でも、重いし、一回書いても、あまり見ないことが多い(^^;。必要性を見失っていたんですね。で、PI-Zaurusの安売りがありました。PI5000とかだったと思います。あ、そういえば、システム手帳代わりになるんじゃなかったっけ?と思いました。が、購入しようと思ったときにはすでに売り切れ。一度その価格での販売を見ると、その価格より高い値段では、なかなか購入に踏み切れなくなります。その後、PI7000や8000などが出て、いろいろZaurusにも機能差があることを知り、いろいろ調べに入りました。自分の用途とか、実装されている機能とかで考えると、PI7000が良い、と思ったことと、実は、ZaurusにはAddinというプログラミング環境があり、ユーザがいろいろソフトを出していることを知りました。これは単純に感動です。システム手帳としか思っていなかったものが、ポケコン相当?の機能を搭載しているのですから。当時からすごかった小笠原さんのAddin、OSの下に入ってファイル管理できたりとか、アセンブラを提供したりとか、自分が入手する日を、とても楽しみにしていました。次、安売りがあったら、絶対買うぞ、と。
■ MI-10の登場、しかし……
ところが、時代は、高速で流れていきます。今では1GHzのプロセッサが2万円を切るように、Zaurusでも変革が起きていました。MI-10のリリース予告です。カラー、デジカメ機能付き。これは、ちょっとマテヨ、となってしまったのです。いわゆる買い控えってやつですか(笑)。MI-10の登場を待つ気になってしまったのです。けれど、冷静な期間を置くと、Zaurus熱は冷めてしまったのです。タイミングって重要ですね。

気づいたときには、すでにMI-10が発売されていました。店頭で見ると、で、でかい、なんだこの小型弁当箱は?!。正直、持ち歩くモノとしては認識できませんでした。PI-Zaurusのような小型でカラーを信じていた自分の前には、それは容認しがたいものとしてしか移りません。当時から、スタパ斉藤氏は絶賛していましたが、それはでかくても〜と許せる人のみでしょう。まだ日本語ローカライズ版は登場していないPalm等のデバイスに興味を持ち(ユーザーによる日本語化はされていた)、こうして、一度は完全にZaurusを忘れ去りました。

■ MI-506の登場
起死回生、という言葉が、Zaurusには何度か出てきそうな気がします。最近のE1もそうでしょうか。登場当時、これなら、システム手帳とサイズも重さもほぼ同じで、これだけの機能があるなら、即買いだゼ、と発売後すぐ購入。消費税込みで、10万近い買い物だったはずです。そして、自分の中では、期待をうらぎらない、優れものデバイスとして大活躍しました。

では、不満は無かったのか? いえいえ、まず最初に憤死したのは、なんとAddinが使えないことでした。(笑)。今では当たり前なことですが、Zaurusの名前を持つ以上、Addinが使えないわけが無い!といろいろ考えたり、調べてみたりしたのですが、どこにも載ってないのです。でも、思いこみってすごいですよね。使えないわけないのだから、何か方法があるはずーっと、1週間以上悩み続けました。当時はまだ、Zaurusサイトはおろか、個人Webサイトって、まだまだ限られた存在だったせいもあり、いくら探してもわかりません。最終的には、システムが全然違うことから、やっと使えないことに思い当たりました。(笑) このショックは大きかったです。数々のAddin資産が無いのです。Moreソフトの作成は、一部の企業にのみライセンス供与されていうようでした。ユーザーが作成する手段が無いのですから、拡張性がほっとんど無いことを意味します。Addinの楽しげな世界がうらやましいったら……。PI-Zaurus買い直そうかと思っちゃいましたよ。でも、Mailの機能がそれを押しとどめました。Niftyと、InternetMail両方が使える小型手の平端末、それは、当時にはZaurusしかなったのですから。なぜZaurusなのか。それはある意味、選択枝が無かった、とそう言い換えることもできます。

また、当時のZaurusユーザーサイトは今もなお君臨するザウルスパワーユーザーのまると氏をはじめ、両手で数えられるほどの数しかありませんでした。いや、片手でも足りたかもしれません。そんな中、どうやってSZABを入手したのか、初のユーザー製Moreが誕生しました。しかし発表直後、どうやらライセンスの関係で、Sharpから公開差し止めをくらってしまったようでした。その後、その作者はCEでの開発存続を唱えて、Zaurusからは離れていったと記憶しています。無念と言えば無念でした。ある意味、ここが最初のターニングポイントと言えるでしょう。

■ MI-610/MI310、そしてユーザーMoreの登場、時代はIを求めて。
Zaurus Open化運動?の急先鋒は、確かにまると氏でしたが、これは時代がうながしたとも言えると思います。それは、CEやPalmを見ていればわかることです。MI610/MI310の登場後、かなりの価格とはいえ、SZABが一般開放されました。L.Force氏のMoreソフトがまず最初に出てきたように記憶していますが、果て? このMoreはLfLogBrowserで大変出来がよく、ユーザーでも、これだけのものが作成できるということをまざまざと見せつけたように思います。その後、ぽつぽつと、新作Moreの発表が相次ぎました。ここから、Zaurusの楽しさが始まった、そうも言えると思います。

個人的には、MI610のリリースには憤慨しています。MI506のBugをそのままにしておいて、それを修正したMI610ってどういうこと?ということです。特に、「受信メールをサーバに残す」設定の場合、次のメールの取得で、また全部引き取りになってしまう点が、今思い出しても、ムカムカムカ(笑)

MI310に関しては、確か充電池じゃないことと、液晶が綺麗でないことを理由にパスしました。あの大きさは、MI310が下火になった頃にでも、購入を考え続けていましたけど。もっとも、MI506だって、10万円クラスのデバイスです。そう簡単にお役ご免させるわけにもいきません。投資分は回収しないと! それが、Zaurusを使い続ける原動力になっていたような気もします。(^^; なんとゆーか、貧乏性なんですね。

そして、アイクルーズの登場です。個人的に、モノクロ機種には、あまり食指が動きませんでした。自分の用途に合わない、というより、それなら、PalmやCEでもいっしょだし、という思いがあったことと、最初のPDAがカラーだったことで、そんなところでSpecダウンはしたくなかったのです。だから、アイクルーズの登場は、自分のためのもの、そうとすら思えました。ここまで我慢して良かった〜って感じです。ところが……

■ EX1の馬鹿騒ぎ
どうなのでしょうね、あの値段、デザイン。どれだけそのVGAが美しくても、機能が群を抜いていても、このZaurusに投資できる人は限られてきます。この機能にその価格分の価値を見いだせる人、筋金入りのZaurusファン、何も知らないお金持ち……これぐらいでしょうか?当然、自分も見送り予定でした。発売後、Zaurusとしての機能がかなり削られていたり、OSが作りかけっぽい操作の統一性の無さなどを露呈され、ひどくバッシングされます。買った人は、納得いかなかったろうと思います。当時、Moreの数だって今ほど豊富ではありませんでしたから、回避方法が無いんです。これはつらかったろうと思います。

やがて、価格も暴落しはじめます。発売後半年もたたずに半額で売られている状況というのは、なかなか特異な状況であるといえましょう。が、ここでちょっと喜んでしまったのが、自分なんかでした。もともと機能的にはMI506を遙かに上回っています。アピールポイントも多数ありました。なのに、MI506を購入したときより、全然安い値段で買える。そりゃあ、お得感を感じるわけです。もしここで、MI506をゲットしていた人間じゃなければ、まだ高い、とか思っていたかもしれません。

操作性に難儀なところがあったり、CFを挿したりデータ量が多いと、思ったほど高速に動作しないなど、いろいろ不満はあったのですが、他人が言うほど文句ありませんでした。たぶん、PIの頃からの筋金入りのユーザーでは無かったことから、良い方向で、Zaurusの常識という呪縛にとらわれることがなかったのだと思います。問題があっても、それなりに回避できる状況が整っていた、ということもあります。ぶっちゃけた話、Bugの多かったり使い勝手が悪い本体ソフトをほとんど使わなくても、More作者様の秀逸なMoreで運用が可能な世界が広がっていたわけです。概ね満足な日々でした。ざうまがの旧EX1会議室が閉鎖騒ぎになったときも、結構活発に発言している方だったためか、あまり大した知識もないまま、アイクルーズMLにも誘われたりもしました(^^; あいかわらず、あんまり役には立っていないのですけどね。

■ なぜかまだEX1……
長く使っていると愛着がわきます。と同時に、デバイスマニアの人ならわかるでしょうが、新しいもの欲しい病が発症します。EX1後のカラーZaurusというと、C1とE1になります。C1に関しては、MI-506 -> MI610のときのようなイメージがあって、EX1のBugを吸収して出てきたというイメージがあり、登場直後は、意地でも買うもんか〜といった状態でした。でも、VGA液晶なんかに手を出していなければ、即C1買っていますし、たぶんE1にも速攻乗り換えしていたような気がします。自分がEX1から移行できない理由はいくつかありますが、やはりVGAの魔力になるのでしょうね。またモデムといった理由もあります。506からEX1への移行は、バッテリ、OptionKB、電源など、いろいろ流用が可能でしたが、次は一から完全新規で、いろいろ揃えたら、かなり価格が高くなってしまうというデメリットもありますし。むしろ今なら、価格の下がった中古C1の方が興味ありか。いやいや、どうせQVGA以下に落ちるなら、PrismやE700だって良いです。実際、自分は本気でE700やPrismを検討したりしましたから。でも、最終的に、まだEX1って、減価償却が終わってないんですよね。(笑)
■ というわけで
思いつくままに書き連ねてきたのですが、まだ当分はEX1かな、と思います。Palmで言えば、CLIEの新型が気になりますが、できれば次世代Palm OS機からにしたいですし、E1の後継だって気になります。MI506から610、EX1からC1といったように、Zaurusは二匹目のどじょう(?)がおいしいのです。特別なことが無くたって堅実。PocketPCだって、ユーザーアプリを見る限り、かなりの可能性を秘めているはずだし、まだまだこれからでしょう。噂のb-zaurusも気になりますが、それならいっそ、まったく新しいPDAを待ったっていいしね。個人的希望は、やはりE1の後継がVGAでリリース、なんだけど……VGA機種は当分無理かな?と見ています。それより先に、消費電力の問題とかがありますからね。
■ PDA廃人の行きつくところ
一時期は、EX1がそこではないか、と言われました。でも、そうじゃないと思います。廃人になるにはまだ早い。いや、もっとそれにふさわしい超弩級のPDAがリリース直前かもしれません。でも、何か不慮のアクシデントでも起こらない限り、とーぶんEX1は現役です。買ったからには使い道を探してあげたいし、納得できるところまで使ってみたいと思います。それこそ、オモチャのようにね。PDAJAPANさんのコラムが好きなのですが、その中にあった、PDAはオモチャであることもやめてはならない(意訳)というところが、ただなんとなく、しっくりくる今日この頃なのです。

[Return to Top] 文責:Kei