気づいたときには、すでにMI-10が発売されていました。店頭で見ると、で、でかい、なんだこの小型弁当箱は?!。正直、持ち歩くモノとしては認識できませんでした。PI-Zaurusのような小型でカラーを信じていた自分の前には、それは容認しがたいものとしてしか移りません。当時から、スタパ斉藤氏は絶賛していましたが、それはでかくても〜と許せる人のみでしょう。まだ日本語ローカライズ版は登場していないPalm等のデバイスに興味を持ち(ユーザーによる日本語化はされていた)、こうして、一度は完全にZaurusを忘れ去りました。
では、不満は無かったのか? いえいえ、まず最初に憤死したのは、なんとAddinが使えないことでした。(笑)。今では当たり前なことですが、Zaurusの名前を持つ以上、Addinが使えないわけが無い!といろいろ考えたり、調べてみたりしたのですが、どこにも載ってないのです。でも、思いこみってすごいですよね。使えないわけないのだから、何か方法があるはずーっと、1週間以上悩み続けました。当時はまだ、Zaurusサイトはおろか、個人Webサイトって、まだまだ限られた存在だったせいもあり、いくら探してもわかりません。最終的には、システムが全然違うことから、やっと使えないことに思い当たりました。(笑) このショックは大きかったです。数々のAddin資産が無いのです。Moreソフトの作成は、一部の企業にのみライセンス供与されていうようでした。ユーザーが作成する手段が無いのですから、拡張性がほっとんど無いことを意味します。Addinの楽しげな世界がうらやましいったら……。PI-Zaurus買い直そうかと思っちゃいましたよ。でも、Mailの機能がそれを押しとどめました。Niftyと、InternetMail両方が使える小型手の平端末、それは、当時にはZaurusしかなったのですから。なぜZaurusなのか。それはある意味、選択枝が無かった、とそう言い換えることもできます。
また、当時のZaurusユーザーサイトは今もなお君臨するザウルスパワーユーザーのまると氏をはじめ、両手で数えられるほどの数しかありませんでした。いや、片手でも足りたかもしれません。そんな中、どうやってSZABを入手したのか、初のユーザー製Moreが誕生しました。しかし発表直後、どうやらライセンスの関係で、Sharpから公開差し止めをくらってしまったようでした。その後、その作者はCEでの開発存続を唱えて、Zaurusからは離れていったと記憶しています。無念と言えば無念でした。ある意味、ここが最初のターニングポイントと言えるでしょう。
個人的には、MI610のリリースには憤慨しています。MI506のBugをそのままにしておいて、それを修正したMI610ってどういうこと?ということです。特に、「受信メールをサーバに残す」設定の場合、次のメールの取得で、また全部引き取りになってしまう点が、今思い出しても、ムカムカムカ(笑)
MI310に関しては、確か充電池じゃないことと、液晶が綺麗でないことを理由にパスしました。あの大きさは、MI310が下火になった頃にでも、購入を考え続けていましたけど。もっとも、MI506だって、10万円クラスのデバイスです。そう簡単にお役ご免させるわけにもいきません。投資分は回収しないと! それが、Zaurusを使い続ける原動力になっていたような気もします。(^^; なんとゆーか、貧乏性なんですね。
そして、アイクルーズの登場です。個人的に、モノクロ機種には、あまり食指が動きませんでした。自分の用途に合わない、というより、それなら、PalmやCEでもいっしょだし、という思いがあったことと、最初のPDAがカラーだったことで、そんなところでSpecダウンはしたくなかったのです。だから、アイクルーズの登場は、自分のためのもの、そうとすら思えました。ここまで我慢して良かった〜って感じです。ところが……
やがて、価格も暴落しはじめます。発売後半年もたたずに半額で売られている状況というのは、なかなか特異な状況であるといえましょう。が、ここでちょっと喜んでしまったのが、自分なんかでした。もともと機能的にはMI506を遙かに上回っています。アピールポイントも多数ありました。なのに、MI506を購入したときより、全然安い値段で買える。そりゃあ、お得感を感じるわけです。もしここで、MI506をゲットしていた人間じゃなければ、まだ高い、とか思っていたかもしれません。
操作性に難儀なところがあったり、CFを挿したりデータ量が多いと、思ったほど高速に動作しないなど、いろいろ不満はあったのですが、他人が言うほど文句ありませんでした。たぶん、PIの頃からの筋金入りのユーザーでは無かったことから、良い方向で、Zaurusの常識という呪縛にとらわれることがなかったのだと思います。問題があっても、それなりに回避できる状況が整っていた、ということもあります。ぶっちゃけた話、Bugの多かったり使い勝手が悪い本体ソフトをほとんど使わなくても、More作者様の秀逸なMoreで運用が可能な世界が広がっていたわけです。概ね満足な日々でした。ざうまがの旧EX1会議室が閉鎖騒ぎになったときも、結構活発に発言している方だったためか、あまり大した知識もないまま、アイクルーズMLにも誘われたりもしました(^^; あいかわらず、あんまり役には立っていないのですけどね。
[Return to Top] 文責:Kei