大型二輪講習日記特別編 Part4
免許取得を目指していた当時のトラブル!(^^;

 走る。
 ひたすら。
 バイザー開けっ放しの瞳は開けっ放しなので目が痛い。
 しかし、視界にうつるのは、決して僕の求めるものじゃない。
 たまに、あれ?って思うものがあっても。
 それは、たんなる路上のゴミ。
 こんな状況になって改めて、僕は日本の道路の汚さに気づかされる。

 雨は、こんな街さえも浄化するかのように降り続けていた。

 でも、心は軽かった。
 根拠なんかない。
 ただ、家に帰れば庭に落ちてる。
 そんな気がした。
 そうじゃなくても今ごろ、警察から連絡が入って取りにきてください、ってことになってるかもしれない。
 そしたら、どうしよう?
 免許ないから、親に車出してもらおうか。
 ホームページに書いたらウケるよな、きっと。
 ……そんな、たわいもないことを考えている。

 その角を曲がれば家のそば。
 その砂利道を越えれば、家に続く小道で。
 ここを曲がればバイク置き場。
 そこにカーキ色のバックが落ちているはず。
 そこを曲がれば!

 バオン!
 バイクの空吹かし音が、雨雲一杯の空に吸い込まれいていく。
 バイク一台分のスペース。
 そこには、何もなく、むなしく人工芝を濡らしているのみ。
 リュックなんて、影も形もなかった。。。







 ま、まだだっ!
 吠えるようにバイクから飛び降り、家にかけこむ。
 靴を脱ぎ捨てるようにして、玄関に飛び込む。

「ただいまっ! 電話なかった?」
 ……しかし、家の中は平穏無事。なんの異変もなく、はやる気持ちとはちょうど対照的なのどかさをかもしだしていた。
「なんの電話?」
 あ〜、こりゃだめだ〜と思いつつ、事情を話す。

「まあ、それじゃあしょうがないから連絡待ちだね」
 そう。そのとおりなのだ。
 もう道は逆にたどったから、落ちていようはずもない。
 おそらく誰かに拾われていて、問題は、その拾った人がどういった人物か?ということだ。

 落としたのが、AM10:40〜AM11:20の間……そのまま警察に届けられているのであれば、おそらく、今日中、すぐにでも連絡がくるはず!

 とりあえず、できることを先にしよう!

 まず、クレジットカードを止める。
 休日に連絡する場所も調べて。
(カード会社から月いちで送られてくる使用明細&案内を参照)
 二度目なので手慣れたものだ。(マテ

 次に銀行のキャッシュカード。
 これは通帳の方にあった営業所に連絡すると、留守電(ちがうって)の声で、営業時間外はこちらにかけてください、とテープが流れる。
 んでそっちに連絡。
 通帳にある番号と名前を言って。
 んでもって、どれくらい金額が入っているかも聞かれる。
(これは実際に入っている金額と比較して、引出されていないか確認するためである)
 ちなみにこれは仮差し止めなので、後日正式届けをする必要がある。
(住友銀行だけど、他行もたぶんいっしょだよね)

 で、次が、〒の方のキャッシュカード。
 こいつがまずいことに連絡先がわからん。
 うーん???
 悩んでたら机の上に、カードケース用ゆうちょ手引きが落ちていた!
(なんて都合よくて強引な展開なんだ!でもホントなんだよ!ジーザス)
 で、東京都のなんちゃら郵政局に電話。
 するとフリーダイヤルの別連絡先を教えてもらえる。
 電話し直して、こっちもOK!

 とりあえず、こんなもんかなー。。。

 あとは、ひたすら待つ!

 しかし。。。

 チックタック。。。チックタック。。。

 待てども待てども連絡は来ず。。。

 でかけるにも心配だし、、、

 かといって、家にいてもイライライライラ……

 むーん。。。

♪まだかなまだかな、ぼくのリュックGOGO。
 りんりんベルの音はすぐそこまできている
(思わず歌っちゃったりなんかして:作詞作曲 by Kei)

 知らぬ間に眠りに入り、気が付くとすでにとっぷりと日は暮れていた。。。

 その間、電話はなし。

 やはり、極悪非道冷酷無比情け容赦無し!って奴が拾って、足が付くのを恐れて、どっか人の手の届かないところに捨てちゃったりしたんですかねしたんだろうなぁしたんでしょ??

 がーん。ここまでか(がっくり)。

 そのとき!

 ぷるるるるる〜!!
 電話が鳴った!
「はい、Kei(仮)です!」
「……」
「もしもし?」
「……」
「もしもーしっ!」
「あの〜」
「はいっ?]
「らーめんまだぁ?」
「今出たよっ!!」
 吐き捨てるよう言って、受話器をたたきつけたっ!!

 。。。つづく。


次回予告。

 ネタがなくてついにフィクションまで追加され出したストーリー。
 しかし、完結編ってどういうことだ?
 なんで続かなくちゃなんないんだ?菊○秀行じゃないんだぞ!?
 シリーズ中最大の謎を抱え、次号いよいよ決着!!(もういいって……)












……やっぱり続かない(^^;

 間違い電話がKeiをおそった後、極度のダメージを被ったため、気を失ってしまう。

 そして、再び気付いたとき、時間は0時を過ぎていた。
 あ〜、こりゃもう電話こないなあ。。。

 しかし、まだ、もうひとつ、勝算があった。
 それは何を隠そう会社!!

 確かにリュックには免許など住所を示すものは多く入っていたかも。
 しかし、肝心の電話番号が入ったものがひとつもないのでは?
 そう、たった一つ、社員証を除いては!
 社員証には、もちろん自宅の電話ではなく、会社の電話番号があるのみなのだ。

 日曜日で会社が機能していないことから、明日、会社に行くと、机の上に伝言表があり、電話ください、って書いてあるはずだと考えたわけだ。
(定時にいくつもりは微塵もないため、出社した時点で机の上にあると信じて疑っていない)

 そういえば。。。
 Keiの頭の中を、命の瀬戸際でもないのに走馬灯のようなものがかけめぐった。

 国立で社員証ごとパスケースを落としたとき。。。
 久米川で社員証ごとパスケースを落としたとき。。。
 東大和市で社員証ごとパスケースを落としたとき。。。

 いつもいつも同じように、朝出社したら、そーゆー伝言表があったじゃないか!
(いったい、何回もの落とせば気が済むんだろーねー、コイツは +_+;)

 よし、きっと明日会社行けば事態は好転するさ!
 ふて寝ふて寝〜!
 結局、一日中寝てたようなものだった。。。

 明けて月曜日。。。(ちゅんちゅん)

 すずめの声で目が覚める。さわやかな朝。小鳥さんおはよう、さわやかな朝だね!
 (うそです。ごめんさい)
 会社の売店の福引きセールで当てた目覚しが鳴り、目が覚める。うー、さみーよー布団でたくねーよー。
 (こっちが正しい)
 そして……
 不安と期待が入り乱れる中、いつものようにバイクにまたがり、朝の会社への道へと乗り出す。
(おいおい、まぁ〜た無免許かい?!^^;)

 絶対に捕まらないように細心の注意を払って運転してくる。
 30分後には、会社にたどりつき、社員証忘れ届けする。
 はあ〜あ。
 そして、廊下を進み、フロアに足を踏み入れ。。。
 自分の席の上。
 一度、目を閉じて、勢いよく開いた!!

 ……!!

 ……
 ……
 ……

 ひゅるりら〜。
 枯葉が一枚、つむじ風にのって舞った。。。

 終わった……。何もかも。真っ白になっちまったよ。。。

 応援してくたみんな、ありがとうよ。。。
 よくわからないけど、なんかに感謝していた。
 よく分からないけど身も心もぼろぼろだった。
 はっきりとわかるもの、それは僕がかけがえのない大切ものを失ったという事実。
 そしてそれは永遠に還ってきはしないのだ。

 あとは、この哀しい話を後世に伝えなくちゃいけない、という気持ちだけが残った。
 それは使命感と言い換えてもいい。

 そのお話はいく世代にも渡って語り継がれていくだろう。
 最後まで決してあきらめることをせず、果敢に、そして雄々しく勇敢に己の運命に立ち向かったその若者の熱き闘いの日々、壮大な叙事詩を!
 そう、きっと……

 ちゃちゃっちゃちゃらら〜ん、じゃ〜ん






 。。。後日談。。。

 月曜日AM11時頃、Kei宛の電話 in 会社。
 自宅から。
 昭島警察署から電話があって、落とし物が届いているそうな。

 PM3:30ごろ、外出、4:15頃、昭島警察署を探し当て、落とし物を受け取る。

 財布の中のカード類は全部ひっぱり出され、ごちゃごちゃに適当にしまわれていた。(そこまで引っ掻き回すのなー警察って)
 なくなってるものは無し! らぁっきー。

 返してもらうときのやりとり。
「バイクで来たのかい?」
「ええ、もう道迷っちゃってぇ〜」
「……」
 気まずい沈黙。
「じゃ、じゃあ、帰りますんで、どうもしっつれいしやした〜」
「今度は免許なくすなよー」
 どきぃっ!

 返す刀で郵便局へ。
 まず、罰金15000円を払おうとしたところ、4:00までとか。
 しゃーないんで、ゆうちょのキャッシュカード再発行願い。
 一週間から十日で郵送されてくるそう。
 あたらしく暗証番号を書かなかったから、暗証番号は同じで良いみたい。

 次の日、郵便局で15000円を払った後、住友銀行へ。
 カード差し止めしてたけど、みつけたので解除してくれって言いに。
 さる事情で直接支店からはインプットできないので、解除は明日の昼以降になるとのこと。まあいいや。

 クレジットカードは一週間後くらいに、郵送してくるはずなので、まあ、これも待ってるだけでよい。
(きっとまだ2000年問題の都合上、使用期限が1999年なんだろーな。日本はともかく、海外で対応できないところがあるらしいから)

 とまあ、こんな感じで、今回の顛末は語り終えました。
 どーも、ここまでついてきてありがとやんした。
 また次回、何か落としましたら再会(ツァイチェン)!!


HTMLレイアウト:Qさん
文責:Kei
[Return to Top]