大型二輪講習日記 後編
免許取得を目指していた当時のものですな。(^^;

 いよいよ最後の闘いの日は来たっ!

 そう、思えば誤算だらけの免許取りだった。。。
 最低最悪でも、夏休み入る前には免許を取得、バイクも入手していて、即、旅に出れるはずだったのだから。

 いや、そもそもの予定は、7月中には免許入手して、慣らし運転も終わって夏期休暇に突入するはずだったのだ。

 それが、苦手な雨運転で再履修になったり、バッグごと財布やら教習簿やらを落としたり、いやはや、とんだ誤算が続いたもんだ。
(これについては、のちのち語ろう、あの、恐怖の日々を!)
 おまけに卒業検定は申し込み殺到のため、なんと十日後……
 うう、10日間も間空けたら、コース忘れちゃうって。。。

 が、いやおうなく月日は流れていくもので、そう、その日、とうとう卒業検定を迎えたのである。
 苦節3ヶ月。自慢じゃないが、中型免許のときは、入所してから、10日後には、卒研終了どころか、免許発行すら済んでいた。
 そう考えると、ずいぶんてこずってるなあ。。。
 やはり社会人になってからだと大変だい。

 だいたい、普段から乗ってるので、完全に路上自分流運転が染み付いちゃってて、教習所ローカルな運転に徹するのがかなり大変!
 一気に教習所クリアしちゃえばいいのだけど、次の教習まで一週間もたつとすっかり元の運転に戻ってたりする。
 これはほんと、困った。
 それでも、一生懸命やっていれば、いつかは報われるものなのですね、神様。

 話をもとに戻そう。
 実は、ものすごいドキドキしていた。
 いやぁ、後がないって心境。
 バイクは事前に買っちゃってるし、旅の計画はたてちゃってるし、今度こそ、誤算は許されない。
 でも、正直言うと、自信はなかった。
 第4段階終わった直後なら、そりゃあ、結構自信あった。
 でも、すでに月日は流れ、あれからもう1年3ヶ月(うそです、ごめんなさい)。
 なんと誕生日も越えて、27歳になっていた。
 誕生日なので、免許の書き換えもした。
 本当は大型二輪免許、さっさと卒業して、書き換えと免許発行を同時にやろうと思っていたのに。
 なぜなら、府中免許センターに二度行く手間と、なんと更新代金も二回ちゃんと払わなくちゃいけないからである!
 あーあ、免許発行代1回分4000円ほど損した。。。
(よーするに誕生日前に書き換えた免許は、たったの1週間の命であった。
 あの写真、妙にしもぶくれなおもしろい顔だったから、誰かに見せたら 絶対ウケる!って思ってたのに、結局誰にも見せなかったなあ……
もったいないことした。。。4000円もしたのに)

 さあ、話をもとに戻したはずなのにぜんぜん戻ってないぞ。
 今度こそ。

 あけて9日。連休最初の日。
 何度も言うが、僕は追いつめられていた。
 目はとろんとし、それはもう獲物をねらうカバの目だった。
 緊張感だけが胃をぎりぎりと締め付ける。
 朝も、おにぎりとトーストと、卵焼と、ウィンナーと、りんごと紅茶、それにバナナしか食べれなかった。なんかいつもの二倍三倍食べちゃったような……
 そして、試験の説明。コースへ下り、僕の順番は、どちらかというと後ろのほう。
 ま、後の方がコースチェックとかできるし、ラッキーラッキー!
 他人のを見る。なんか、うまいやつは完璧で、下手なやつは本当に下手だなぁ。
 いやいや、他人の心配してる場合じゃない。
 ポイントは3つ。
 急制動、一本橋、コーナーの縁から1m以内で曲がること。
 急制動は、ほんとに苦手だ。だいたい路上で急制動なんかする羽目になったときはすでに手後れで、そんな操作しないように、安全予測と制動距離を保って運転することを心がけなくちゃ。
 一本橋は、わたりきるまで10秒以上が必要。ゆっくりゆっくり渡るのだ。
 スピード出して渡るのは簡単。落ちないようにゆっくり走ることにテクニックがいる。幸い、このあたりは得意なんだけど、教官の話では、たいがい、試験では緊張してしまって、練習中より3秒早くなるとのこと。そー考えると予断は許せない。

 さて、あとはコースさえばっちり覚えて間違えなければ……。

 そしていよいよ順番が回ってくる!
 試験車種は2種類あって、あー、しまったぁ、こっちは嫌いな方だあ。
 ま、弘法筆を選ばず、Keiバイクを選ばずってね。V-MAX。
 運命の試験スタート!

 発進、ちょっともたついたかな。次曲がるのは垣根のところ……。。。
 よし、快調っ!いけるぜ。今日の俺は乗れてる!!!!
 急制動!!ちょっとスピード足りないか?……よしOK出た!!
 続いて坂、踏み切り、、、うぉっとおおおお!!
 そのとき、Keiの前には3つの道が立ちふさがっていた。
 一本橋、スラローム、波状路。
 どれからやるんだっけ???
 しまった忘れちまった〜!!
 うーんうーんうーん、ゆっくりふらふらしながら、ギブアップ。
 片手あげて、いっしょに採点しながら走っている教官のバイクに向かって、「すみませーん、どれからでしたっけ???」
「こらー、ふらふら行くんじゃないー。もう時間 計っちゃうぞー。
 それから質問は、ちゃんと止まってからにしろー」
「げっ、そんな」
 なむさん、スラロームにつっこみ!これは7秒以内に抜けないと行けないのだ。
 今のやりとりでどれだけロスした?それより一本橋が先では??
 ちょいパニクり気味。
 とりあえず、何も言われない。当たってたかな?
 続いて、一本橋、ゆらゆら、よし、調子いい。10秒以上、OKだろう!
 が、抜けたところで、あらぁ?????進まない。。。しまった
 ギヤ間違ってニュートラルにはいっちまってる!!
 ふらふら!
 しまった!足ついちゃったぁ。。。えーい、走れ!! 即ギヤをつないで発進。
「こらこらーー」
「びくびくーーー」
「前との距離が詰まってるぞ、ちゃんと車間距離をとりなさい」
「(はあ、そーゆーこと)はーい、すみませーん」
 続いて波状路。
 あーさっきの失敗、しまったなぁ……ってあれ、ここ曲がるんじゃ……
「道違ってるぞ〜」
「うわちゃー、直進しちゃった〜」
「もう一回まわってこーい」
「はい……(うう、やっぱコース間違えた……)」
 ……心の動揺がもろ出ているなあ。
 もう、どーとでもなれっ!
 ヤケ気味にかっちょいー運転を目指す。
「こらー」
「(またかーい^^;)はいー??」
「車間距離さっき取れって言っただろー」
「はい、、、えーっとどれぐらい取ればいいんすか」
「!!!」
「え? あの……」
「なんて習った?ここで俺が答えたら、失格だよ?」
「げ、すみません」
 こんな調子で終わったのであった。。。
 こりゃもー、落ちるの確信したね。
 これで受かったら、ま、サギですな。

 発表されるまで1時間ぐらい待たされるのだけど、それが嫌だった。
 さくっとふけて花火行こうかなー?
 それとも、ひとり自分のいいかげんさを十分反省するか???

 なんだかんだで、発表。
 広い部屋で、みんなの前で発表なのだ。
 ひー、誰が落ちたかさくっとわかっちゃうじゃん。かっこわる〜。
 ええかっこしーなKeiとしては、かなり情けなさアリです。
「じゃあ、発表する、みんな、周りにあつまって」と教官。
 あれ??
「うだうだーあーだこーだ」と心構えを話しだす教官。
 みんないっぺんにってことは……(かすかな希望)
「はい、では教習簿を返します。一枚目をめくってください。
 それが私からのプレゼントです」
 最初はなんのことかわからなかった。

 しかし、よくみると、終了検定のところに合格判子が!!!!!!!

 おおーーサギだーー!!!

 ちょろいちょろい!!へっへーんだい!!!
 ま、たまには、良いほうに誤算があったっていいじゃない?
 だってここまで、良くない方の誤算が続いたんだからさっ!

「しかしな」と教官。
「私の見たところ、みんな、やっと750ccに乗れる程度の腕しかないな。
 ちゃんとここでのことを忘れずに、安全運転を心がけて、1000CC、1100CC運転できるように練習してください」

 1000CCバイク、もう買っちゃったよーんっだ!
……とは言えないKeiであった……


#後日談:免許より先にマシンが来ちゃったから、Newマシンで免許受け取り行ったのは内緒(爆)


HTMLレイアウト:Qさん
文責:Kei
[Return to Top]