WallPaper ex.(ランチャー機能付き高機動壁紙ソフト)

2001.03.13 Update
2001.01.01


■ 予告
 ここ最近、夏町さんの日記ページに、壁紙ソフトの予告(?)が出ていました。しかもランチャー機能付き。かつ、VGA専用版とのこと!!期待度上昇200%!!ってことで待っていた方も多いのでは?自分も、よし、一番にNews入れてやるぞぉ、と気合い入れ、昨夜も、何度かリロードしていたのでありました。そんなわけで網を張っていたにも関わらず、あえなく、先にざうぽけさんにNews流されてしまいましたので、レビューはがんばって書きたいと思います。(^^;

■ 壁紙。それはカスタマイズへの最初の憧れ
 壁紙というと、やはり、PCの背景のことを思い浮かべる人が多いのでは無いでしょうか?
 よく使うPCだから、のぺっとした単色じゃなくて、あどけなく微笑む好きな人の写真を貼ったり、ハイハイ始めたばかりの、だあだあ言っている子供の写真を貼ったり、はたまた愛犬、愛猫のじゃれてくる愛くるしい写真を貼ったり、わずか5分で完全にばらしたPDAのバラバラ連続分解写真を貼ったりした方が、楽しいに決まっています。(おい
 とにかく、壁紙は大事なカスタマイズ要素です。壁紙からはじまる愛着、というのは確かにあるはずで、壁紙を設定して、初めて、ああ、これは自分のマシンなんだな、って落ち着く人は、たくさんいるのではないでしょうか。
 無機的なデバイスに、魂を込める技、そのカスタマイズの第一歩が、壁紙なのです。

■ ランチャーということ
 PCにそれほど詳しくない場合、ランチャーといわれてもハテ?と首を傾げる人がいるかもしれません。
 ランチャーとは、アプリケーションを簡単に立ち上げるためのショートカット集みたいな機能に対して使われているようです。もともとPCの世界では、多種多様のアプリケーションランチャーがあって、その機能は、少ない手数で、もっと簡単にアプリケーションを起動させることができるように、という方向で進化してきていると思います。
 Zaurusの世界でも、Moreが登場して、比較的早い段階で登場しました。気になった方は、SZABの投稿Moreソフト、ユーティリティのあたりを探すといくつか見つかるのでは無いでしょうか?
 ランチャーソフトに求められることは、簡単にアプリケーションを立ち上げる、という本来の目的以外に、以下のような要求がつきまとうようです。

・動作が軽快なこと
・アプリケーションの登録が簡単なこと
・なるべく、画面のじゃましないこと(主に常駐系の場合)
・操作性

 今まで出ていたランチャー系のソフトでは、動作の軽快さといった点がもう一つだったように思います。これは、特にアイクルーズだから顕著と言えるのではないかと思っています。QVGAエミュレーションのこともあって、画面描写が遅いのが一因かな、と。また、QVGAを引き延ばしているので、くっきり鮮明な液晶が災いして、汚い、間延びした画像に見えてしまい、せっかくのVGA液晶がちょっと悲しくなります。
 逆に今度は常駐Moreだと、別の不具合があります。それは、VGAアプリを使っている場合、常駐Moreの表示部分が、VGA画面の再描画をしないということにあります。たとえば、TTV Book ReaderとTLaunchを起動していた場合で説明すると、TTVでスクロールさせると、TLaunchの常駐表示部分がひきずって、画面を削っていってしまいます。
 アプリケーションの登録に関しては、インストールされているMore表示から選択して登録か、Listファイルを自分で作成させる、の二通りがあったかと思います。若干、選択方式の方が楽ですが、今では、Zaurus上で簡単に編集作業のできるMoreがいろいろ出てきていますので、そんなに差は無いと思っています。
 操作性に関しては、どれも秀逸でわかりやすくまとまっています。難を言えば、スクロールキーに対応していない場合が多い、といったことでしょうか。
 このあたり、WallPaper ex.ではどうでしょう?

■ 起動。やっぱりため息
 いつものようにZACファイルを展開して、WallPaper ex.を起動してみましょう。説明にあったように、画像登録中のメッセージが表示され、しばし待つと、紫陽花の写真が壁紙となって、WallPaper ex.が立ち上がります。
 はあ。。。とりあえず、やっぱりため息、でしょうか(^^;
 VGAサイズな画像ファイルの表示なら、mabさん作のJpegCutter&MovieというMoreソフトでも、PC読み込みから本体機能を使って表示させることもできます。が、ランチャーということで、いくつかのMoreが表示されていたり、日付やバッテリ表示など、ひと味違った雰囲気がありますね。感じとしては、オマケさんのZaundows98(ただし、スタートメニュー無し)に近いでしょうか。
 起動直後では、紫陽花の画面ですが、10枚まで登録可能のようです。この画像ファイルは、本体3/CF7、といった分け方も可能ですが、本体に置いた方が、動作が速いようです。
 デフォルト登録アプリは、辞書やWWWなど、主な内蔵機能アプリとなっています。こちらは自分で12個まで登録が可能となっています。
 画面右下には、本体メモリ残量、日付、時間、バッテリ容量、壁紙番号が、分かりやすく、すっきりしたレイアウトで表示されています。

■ 最強壁紙ソフト
 壁紙の機能自体は、つい先日、944さんのViewSystem Ver1.80が搭載してきました。これはJPEG画像から選択できるお手軽登録が可能です。それに対して、WallPaper ex.では、VGA画像を、必要なファイル名にリネームして登録してやる必要があり、ちょっと面倒に思うかもしれません。
  ただし、登録後の壁紙の変更は、スクロールキーの左右だけで、しかも非常に高速に変更可能など、壁紙ソフトの意地が見えます。
 また、なんと言っても、WallPaper ex.はVGA画像表示であり、このアドバンテージはちょっとやそっとでは崩れにくい感じがします。もっとも、ViewSystemとしては、壁紙は一機能にすぎず、本来はぶつかり合うMoreではありませんが??

■ ランチャー
 こちらの登録も、ランチャーMore登録ファイルを直接編集する必要があります。また登録More数は、上限12個までと決まっています。これは、壁紙画面上で、ちょうど左側一列が全部埋まる数になっているようです。表示は、Moreアイコンと、そのMore名となっていて、表示させるMore名は、適宜自分で変更することも可能です。
 特筆なのは、スクロールキー対応、でしょうか。スクロールキーのみで、アプリの起動可能なランチャーとなっています。夏町さんの参考使用方法にある、SYSTPREF.TXTを使って、電源キーにWallPaper ex.の起動を登録、目的アプリの起動まで、最小ステップでOKとなっています。
 とにかく、起動登録できるアプリ数が12という制限はありますが、よく使うアプリなら、だいたい12個もあればこと足りるでしょう。そういったことから考えると、壁紙がMoreアイコンで隠されてしまうより良いと考えるべきなのかもしれません。なんてったって壁紙ソフトなのですから。

■ その他
 自分的には問題無いのですが、やはり、もうちょっと簡単にランチャーMoreの登録や、壁紙の登録ができると良いかもしれません。せめて、拡張子がINIやTXTだと、もうちょっと扱い易いです。あと、12個で十分と書いたMoreですが、それでも、もっと多く登録したいユーザは、多いかもしれないな、と思ったりもします。使わなくても、いざ使う、というものまで、登録しておきたいという人が、少なからず存在するような気がしますので。
 もっとも、Zaundows98や、ViewSystem等のランチャー機能を、別途使い分ける、というやり方もアリだと思います。
 あと、壁紙データは、601KBとかなり大きなデータファイルとなっています。これは、壁紙の画像データが100KB程度でも、固定で601KBデータファイルを作成することを意味しています。高速に動作させるには本体に置きたいが、貴重な本体メモリはあまり消費したくない……。ちょっとジレンマがあるかもしれませんね。特に壁紙をたくさん作成しておく場合は。壁紙データを作成できれば、元画像ファイルは削除しても問題無いようです。
 とにかく、思ったより、ランチャーソフトとしても使えるものだ、ということが嬉しいです。HWキーだけを使い、最小ステップで選択から起動まで可能なのは、シンプルな操作性の勝利でしょう。
 また、VGA画像を扱う上に、Moreアイコンを表示させているにも関わらず、本当に高速に動作します。高機動壁紙ソフトの名は伊達ではありません。壁紙ファンには、本当に嬉しい仕様でしょう。
 自分的に常用になるかどうかは、ランチャー系ということもあって、しばらく使ってみないと、正直なところはわからないと思います。ですが、使っていきたい!と強く思わせるMoreソフトではあります。少なくとも一度は試してみて、こういった本体以外のランチャー機能の便利さを、触ってみることをお勧めします。

蛇足。
操作方法説明の中に、SYTPREF.TXTに関する記述もあるのですが、その中に、「インターネット検索キー」のキーコードがありました。実は知らなかったんです(このHWキー、もっとも使用頻度低いのに)。というのも、GetKeyCode等のMoreでは取得できず、押した瞬間にアプリが立ち上がってしまうので。うーん、らっきーだ。(^^;

■ 追記(3/13)
 上記であげてしまったからかもしれませんが、本当に申し訳ないことに、設定ファイルの拡張子が変更されました。ありがとうございます。しかも、その後の怒濤の更新はそら恐ろしいものがありました。最初の発表時、ここまで高機能化されると誰が予測したでしょう? 作者本人以外いなかったにちがいありません(^^;。
 現在は、Ver1.71であり、その後の主な対応をあげると、独自スケジュール表示、本体スケジュール一ヶ月表示起動へのボタン対応、スケジュールの書き込み起動へのボタン対応、独自アクションリスト表示、アクションリスト起動対応、巨大アナログ時計対応、文字表示などの半透明処理対応などなど、VGA Zaurusの定番Moreとしての足固めを着々と進めました。いまや、多くのユーザーに常用されているMoreで、時期もありましたが、VGA Zaurusのキラーソフトと言っても過言ではないと思います。


◆わっふるwonderland


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