パソコンとゲームの回顧録

■ MZ-700

いやはや、懐かしいですね。まったく。MZ700シリーズには下記の3モデルがありました。

・MZ-711:テープレコーダーが付いてないヤツ
・MZ-721テープレコーダー付いてるヤツ
・MZ-731:プロッタプリンタまで付いてるヤツ

うちのは無難にMZ-721だったのですが、まあ、当然子供の頃のことなんで、親が買ったものを楽しんでいたという感覚です。
ショックだったのが、キャラグラしか表示できないと知ったとき。インベーダーやパックマンのような任意のキャラクタが表示させられないと知ったのは、MZ700を使い始めてずいぶんたってからでした。使うっていってもゲームやるくらいなんだけど。とにかく、このショックは大きかったです。
でも、ゲームがグラフィックだけではなくて、ストーリー性なんだ!と理解したのもこのときでした。
これは、タイムシークレットとかタイムトンネルに出会わなければ、このときには理解していなかったでしょう。
非常にわくわくどきどきしました。ストーリーがあって、謎があって、それを解かなければ、先には進めない。それは長い長い物語。ゲームセンターにある、100円でちょろっと遊ぶゲームと、根本的に違うんですから、そりゃそうだよなあ、です。
初めて、アドベンチャーゲームというものを知ったショックなのでしょう。まだ言葉探しが主な作業の時代のアドベンチャーゲームですが、自分に与えた影響はとても大きい。
あと、ユーザ作成のソフトですかね。マシン語の、何ページにも渡るリストをChecksumと見比べながら、延々と打ち込みました。ZEPLISというシューティング系のゲームが今でも心に残っています。とにかく、ゲーム難易度のバランス、だんだん高度になっていく展開が今思い出してもゾクゾクきます(^^;。
ふるはた氏の、MZ700に不可能は無い!という言葉もあったことをご記憶の方も多いことでしょう。あのキャラグラしか扱えないMZ700で、スペハリは動くはゼビウスは動くは、メトロクロスは動くは、ファンタジーゾーンは動くは……魅惑の世界でした。当時、自分は入手できなかったけど……

しかし、それでも時代はもっと高機能なホビーパソコンを求めたのです。

◆思い出の市販ゲーム
・マッピー
・タイムトンネル
・タイムシークレット


■ MZ-1500
700からのStepUpはちょっと悲しいものがありますね。大きな違いは、下記の3点です。
・プログラマブルキャラクタージェネレーター(PCG)の搭載
・プログラマブルサウンドジェネレーター(PSG)搭載
・QuickDisk搭載

MZ-700からは、べらぼうに市販パッケージの数が拡大しました。中でも電波新聞社は最後までMZ-1500をもり立ててくれた、最高にいかしたソフトハウスです。(^^;
機能の追加は、表現力の向上といった点でMZ-700からは格段に進歩していると言えます。基本Specはあんまり変わってないのですけどね。
でも、MZ-1500で「ドルアーガの塔」が出来るんですよ?(結局やらなかったですが(^^;)当時ドルアーガき○がいだった僕がなびかないわけないじゃないですか。でもやっぱり親の財力ですが。こう考えると、裕福な家庭に思えるなあ。そんなはずでは無いのだが。
とにかく、きらびやかなゲームは、やはり、必要なんですよ!と、MZ700時代に思っていたこととは180度反転した時期でもあります。
また、パソコンサンデーで、副音声の怪しい怪音波をテープに録音し、MZ-1500に流しこんだり、PIOという雑誌の、怪しいソノシートの音声をMZ-1500に流しこんだりしたのも、この頃でしょう。
ベーマガでBASICを勉強したのも、この頃だし、BASICでゲームを作るぞ〜と気負いこんでいたのもこの頃で、とにかくパソコンと言えばゲームでしたね。
なんとかMZ1500で日記くらいはつけようとかしてはいたんですけど。やはり三日坊主ということで。結局大半のQDが死亡しているから、日記も復活できないしね……。

◆思い出の市販ゲーム
・デーモンクリスタル
・ナイザー
・ダークストーム
・サンダーフォース
・サラダの国のトマト姫
・野球狂
・ばってんタヌキの大冒険


■ X1G
お小遣いとお年玉の数年分?をはたいて+ちょっと援助してもらって買ったパソコン。
スーパーインポーズ機能とか、テレビ合成用の変な機能がついてた。
こいつは、一応、プリンタも買って、アドレス帳管理したり、年賀状の宛名印刷していたり、と、当時のパソコンとしては、ちょこちょこゲーム以外もやっていたかな。
それでも、やはり時代はゲームとパソコンを分かつことはできないのです(^^;
今見るとそうでもないのですが、当時は、あの解像度&色数でも、ゲームする過程を楽しみ、エンディングには感動の涙を流すほど、素敵なフィクションでした。
ジョイカードがついて、ファミコンっぽくゲームができるようになったパソコンでもあります。そしてファミコンを絶対的にしのぐ機能として、僕はやはりゲーム音楽をあげなければいけません。
FM音源ボードを搭載したX1Gは、まさに新世代のパソコンでした。でも、初めて聞いたFM音源対応音楽が、ヴァリスのタイトル曲っていうのは、いまだに癒えない心の傷の一つです(^^;
でも、当時、日本TELNETというソフトハウスの音楽は、なんかせつなちっくなメロディラインがあったりで、なんか好きでした。

◆思い出の市販ゲーム
・ユーフォリー
・ザナドゥ シナリオ2
・太陽の神殿 アステカ2
・ブラスティ ・リバイバー
・カーマイン
・未来-Future-
・4th Unitシリーズ
・ウィザードリィシリーズ
・ハイドライド3
・ヴァリス
・ファイナルゾーン
・ファンタジア
・夢幻の心臓2


■ PC8801FA
時代的には、X1とかぶるんですが、こちらは弟のマシンでした。
Ysシリーズはやっぱり良かったです。Windows用のリメイク版であるエターナルも両方とも買っちゃいましたから。でもまだ遊んでないです。時間無くてねえ。しくしく。
PC88では、他に、スナッチャー、ミッドガルツ、ヴェイグスに思い入れがありますね。どれも何かこう、一本筋の通った違うものを与えてくれました。なんちゅーか、男のいきざまってやつですね(全然違う(^^;)。
こいつも、やっぱりゲームは音楽だよなあ、と思わせてくれた秀作が多かったです。スキームやミスティブルーの古代祐三氏のゲーム音楽というのは、単なるBGMじゃなくて、ストーリー性があったように思えて。だから、CDまで買っちゃったりしてました。(^^;
他にPC88は、MIDI I/Fをつなげて、作曲モドキを楽しもうとしてました。D-10というローランドの安っちいシンセを購入したのもこの頃でしょう。いや、自分には十分高い買い物だったんですけどね。でも、シーケンサがへぼへぼで、どうしてもうまくフィットせず、入力したものは変にもたってたり。いろいろスキルの足りない自分には、まったく宝の持ち腐れ状態でした。(^^;

◆思い出の市販ゲーム
・Ysシリーズ
・Xakシリーズ
・スナッチャー
・ミスティブルー
・エメラルドドラゴン
・ジーザス2
・スキーム
・アークスシリーズ
・ミッドガルツ
・バルバトゥスの魔女
・プロヴィデンス
・ヴェイグス

ところで不思議ですよねえ。一本一万円近くもするようなゲームソフトがなんでこんなにいっぱい。
当時はレンタル屋が多くて……いえ、多くは語りません。とにかく、そういう時代だったんです。
いけないことだと認識した後は、割と悔い改めておりました……ごめんなさい〜。(^^;


■ みんなのその後。余生とか。
MZ-700は知人にあげてしまいました。上位互換のMZ-1500があったから……。
でも、思い出ソフトにあげたタイトルは、まだ持っています。ちょうど一年くらい前ですかね、イメージの吸い出しにも成功し、今では、エミュレータ上でも、しっかり動作する懐かしのゲーム達。うーん、すごい時代になったなあ。今Windows上エミュレータで蘇る、MZ-700の奇跡!ってね。いや、マジなんですよ。実は、MZ-700用のゼビウスとかスペハリとかって、話に聞いていただけで、実物を今まで見たことがなかったんです。この年になって、やっとエミュレータ上で実物を拝見しました。いやあ、ホント、良い時代になったなあ。

MZ-1500は現役で生きてますね。スペースキーとカーソルキーがやや馬鹿になってますが、それ以外は問題無いです。
問題があるのはQDのほうでして、ほとんどのQDがだめだめ君になってしまっているようです。
市販ソフトの一部は救出に成功しましたが、エミュレータの存在を知る前に、サンダーフォースやヴォルガード、ロードランナーなんかは廃棄処分されていたのでした。ああ、もったいなや。

X1Gは、ある日、古いノーブランドFDを喰わせたら、ものすごい音がして、FD壊れちゃいました(^^;。
1ドライブだけは生きてますが、今のところ押入の中です。
ちなみにCRTの方は、TVチューナー付きで普通のテレビにもなるすぐれものなので、テレビとして、セガサターンのモニタとして、ドリームキャストのモニタとして、多忙な日々を送っております。
ちなみに、こいつについていたスピーカーは、そのままDOSV機に。ジョイカードは、確かPC98に受け継がれましたとさ。なんて流用率の高いパソコンざんしょ。

で、PC88は、最近は、もっぱら過去ソフトのイメージ化マシンという感じでしょうか。PC88やX1のFDを読ませて、シリアルのクロスケーブル経由でDOSV機にFDイメージをせっせと転送するためのマシンです。(^^;
ディスプレイは、PC98noteと兼用なので、ちょっと切り替えが面倒ですが。ちなみにPC98noteの液晶部分は、遙か昔にうっぱらっちゃったんだよねえ。もったいないことした。

まあでも、X1もPC88もエミュレータ上で動作するようになっているので、なんともすごい時代が来たものだと思っています。過去資産(?)をそのまま埋もれさせる心配が激減したわけだし、エミュレータの存在って偉大ですよね? 吸い上げたゲームの数々は老後の楽しみに取っておきます。(^^;

同じように、アイクルーズ上で、Palmエミュレータとか動作したらおもしろいのにな。
なんか思い入れが伝わらない、めっちゃクールな文章なんで、そのうちリライトするかもね。んではまた〜。

2001.01.05