SONY グラストロン使用レポートだっ!

Grasstron「グラストロン」とは、高密度18万画素0.7型の液晶パネルとハーフミラーにより、2m離れた位置で52型の大画面を見ているような状態を生みだすヘッドセットディスプレイだ。
しかも、ディスプレイ部は150gという小型・軽量設計。迫力の体感大画面を、快適に、そして鮮明に楽しる。
詳しくはココ! http://www.sony.co.jp/ProductsPark/Consumer/TV/Glasstron/index.html

で、買ってしまいました。ボーナス入ったから。 定価75000円ってところの品なんですが。

さて、ブツの最初の見た目の印象はというと、やりすぎ〜ってところです。
とにかく、cyberって感じ。なにか未来的すぎるというか、いかにもって感じのデザイン。 まあ、旧型のグラストロンのデザインからすると、よっぽどマシだし、マグネシウム合金の採用で重さが半分の130gと、これは嬉しい。

肝心の使用感ですが、52型っていうと、なんかえらくでかい大きさの気がしますが、これが案外そうでもなくて、最初に観たときは、なんだぁ、思ったより大きくないな〜ってところでした。 よくあるプロジェクターの最小サイズが50型くらいだったと思うし、市販の巨大テレビの最大サイズが50型くらいなので、まあ、そんなものかな、とも思います。

実際にうちのTVと比較してみましたが、うちの29型TVとの面積比は1:4ということで、確かに約4倍の大きさはあります。(ちょうど立横が二倍になった大きさでした)
部屋の電気を暗くして、その中に入り込んでしまうと、たしかに大きいです。ちょっと小さ目の映画館で観ているような気分にひたれます。 実際の観た感じは、映画のスクリーンが手前にあるイメージ。かなり不思議な気分です。そうか、暗くして観ないといかなかったのか!(^^;

使い方として一番やりたかったのが、「寝ながらTV」でした(^^;
ものぐさな自分としては、布団でごろんとしながら、仰向けでテレビが観られる、という環境はまさに夢!

映画なんかは、本当に小型映画館状態で、気に入っていますね。
小型なので、収納性も良く、携帯性も考慮されているので、手持ちのHi8ビデオカメラとグラストロンを持っていけば、公園でひなたぼっこしながら、ぼーっと、ビデオ観てたりもできます。 Oh great!
また、目が悪い人にもお勧めで、さすがにしっかり見えるようです。眼鏡着用でも可なのですが、眼鏡を取って観ることをお勧めしますね。

画質に関しては、18万画素ということで、あまり期待していなかったのですが、割と良いです。及第点。 ただ、LCDなので、やはり発色の点でちょっと、、、というのはあります。が、まあ、これはしょうがないでしょう。なんにしろ、暗闇にしちゃえば、綺麗にみえます。
LCDは、中心から3段階に密度が違うらしくて、真ん中へいくほど、精巧な絵を結んでいるようです。これは、実際にそこまではっきりわかるほどでは無いです。後述しますが、開発の人に教えてもらった話です。PCなどの用途にはまったく向きません。文字がつぶれて見えないでしょう。動画だから、結構みれるものになっている、という気がします。

対抗機種として、旧型グラストロン、オリンパス「アイトレック」がありますが、旧型は思ったほど値段が落ちてないこと、重さがひどいことから、お勧めしません。 グラストロンが額からディスプレイ部をぶらさげる構造のため、眼鏡着用OKなのに対し、アイトレックは眼鏡のようにかける感じのディスプレイのため、いまいち……。デザイン的には、グラストロンよりかは落ち着いていると思うのですが……。 それと、アイトレックは、62型の大きさです。が、実際には、大きすぎて、かえって観にくい印象がありました。 また、グラストロンと違って、画質調整や音量調整、パスワード設定など細かい調整がききません。ただし、定価はグラストロンより安く設定されています。

あと、目に与える影響に関してなのですが、目が疲れるのも確かだと思います。慣れもあるかもしれませんが。
2時間ごとに、警告が表示されるという仕様からも、あまり目に良くないかもしれません。実際、15才以下の人は、目の成長に悪影響を与える可能性があるので使用しないで下さい、となっています。

実は、液晶のドット欠けと、液晶の外周部の発色が良くないような気がして、ソニーにいちゃもんつけました。(^^; 調べるから商品を着払いで送ってくれとのこと。んでセブンイレブンから発送。ドット欠けについては確認したが、これはまあ、液晶だからしょうがないレベルということを言われ、発色の話の方は、確認できずとのこと。通常の映画とかだと、確かにわかりにくくて、ゲーム画面みたいに、ある程度くっきりした色を使っている場合に顕著に感じる。そのことを伝えたら、後日会いたいと言われてしまった。(^^;

んで、実際にソニーの技術の方(開発のほうの課長さんでした)とお会いできたので、いろいろ話しを聞けました。 すかいらーくで、ポータブルDVDとグラストロンを取り出す、怪しい二人……(笑)。
持参してきていただいたコンテンツが映画だったので、これではわからんぞーと。でもまあ、グラストロンのちょっとした装着の仕方で、色むらの起こる場合があり、それが原因らしい。目の疲れ具合に関しては、SONYとはまったく関係ない別の研究所等に、使用に際して問題ないか6時間までの耐久使用などを実験して、TVと同じレベルであることは確認しているようです。ただ、集中度が高くなってしまうので、そういった意味での疲れは多いかも、とのこと。
他には、米国の某3DCG開発な会社でグラストロンforPCをテスト運用中だとか。それって欲しい!って言ったら、コンシューマーに出せる価格にはまだまだとか(その後発売された)、結構いろいろおもしろい話が聞けました。ここには書けないけど(^^;。
こういいった新商品は、マーケットの生の声をいろいろ聞いてみたい、ということで、実際に会いたいということになったらしい。 思いがけなく、おもしろい体験でした。でもちょっとクレーマーだなー(^^;

それから、ビデオカメラで撮った映像などは、ブレがあって、このぶれのある画面をグラストロンで見続けると、確実に、船酔い状態を起こします(^^;
ただ、ハンディディスプレイということで、気軽に持ち歩けるサイズでもあり、かなり使い方もひろがりそうです。 ポータブルDVD再生装置なんかと組み合わせるといいかも!

値段を考えると、人によっては満足、としか言えませんね。だって、この値段ですから。通常の人には、まったく必要無いです。遊び心もりだくさんの人、実際の運用上の利点をあげられる人、なんか買いたい人、これらをあわせ持つ人にお勧めです。キビシー!

1998.08.13

2000.12.22追記
現在は、主にドリームキャストのディスプレイと化しています。
ふとんに寝っ転がったまま大画面でゲーム可能。PCなどの精細な画面は、この機種では全然だめですが、ゲーム程度ならば、本当に良い感じで使用できます。ファンタシースターオンライン(PSO)なら、まさにごろ寝ットって感じ?(^^;いや、持ってないんですけどね、PSO……(欲しい)。
最近では、どちらかというと、アイトレックの方がスタンダードになってきてますが、かなり価格も暴落してたりするので、在庫処分品を見つけたら、即ゲットをお勧めします。